2011年7月15日金曜日

スポーツイベントを利用した地域の活性化

今回は今まで取り上げてきた総合型地域スポーツクラブから少し離れてみて、スポーツイベントを利用した地域活性化について書こうと思います。

総合型地域スポーツクラブでは「新しいコミュニティの形成」というものからその地域のまとまりを生み出し、活性化につなげていこうというものでした。

で、今回取り上げるスポーツイベントを利用した地域活性化は「地域の魅力の宣伝」という視点から地域活性化につなげていこうというものであると考えました。

私が注目したスポーツイベントは「大歩危リバーフェスティバル」です。
これは国内外の多くの人に大歩危峡の激流を手軽に楽しめるラフティングを広く知ってもらい、かつ体験してもらうために考えられたイベントだそうです。
ラフティング以外にも地元物産市、みよしB級グルメフェスタ、妖怪パレード、地元中学生によるブラスバンド演奏など様々な催し物が行われたそうです。


地元に誇れるものがあるというのは地域活性化にかなりのプラスを与えると思います。
これを素材とした催し物や商品など、広い分野の地域内活動にいい影響を与えることができる存在だと思います。
これを地元以外の地域の人々に知ってもらい、多くの人々に来てもらうことで活気ある町となり得るはずです。
その宣伝の手段としてこのようなスポーツイベントが生かされると考えました。


また、このイベント内の体験教室のように実際にやってみてその川の魅力を知ることで、「この川を守りたい/大事にしたい」といった感情が生まれ、地域の誇りとして守っていくことにつながるとも思います。
それを守るために多くの人が協力して取り組む中で地域のまとまりが生まれてくるはずです。



このようにスポーツイベントで、宣伝することによって地域外の人々にその地域の誇りを知ってもらうこと、実際に体験して地域の人々が地域の誇りをこれからも残していきたいと感じるようになること、この2つの効果が地域活性化につながるものだと考えました。

このイベントではラフティング以外でもその地域ならではのものを取り上げるコーナーを設けていました。
こういったものを1つの祭りの中により多く取り入れることで、その地域のことについて様々な人々に知ってもらえる機会がさらに増えていくと思います。

スポーツによって地域を活性化する方法はまだまだありそうな気がしてきました。

<参考URL>

2011年7月11日月曜日

総合型地域スポーツクラブ 徳島での例

今回は徳島県内における総合型地域スポーツクラブの例について書いていきたいと思います。

実際に調べてみたのですが意外と多くありました。
最近の授業で知ったのですが、そこでの話によると国が2010年までに各市町村に一つずつ総合型地域スポーツクラブを作るよう促したそうです。
思っていた以上に数があったのも、その成果によるものかもしれません。

今回はその中の「徳島スポーツクラブ・カバロス」を取り上げたいと思います。
このチームは2002年4月に徳島県サッカー協会が設立したサッカーチームである「徳島FCカバロス」が前身だそうです。
2004年に運営母体の徳島県サッカー協会が社会法人化したのを機に独立し、サッカーの他にもエアロビクスやヨーガ等も取り入れ、総合型地域スポーツクラブへの移行を目指し始めました。
その後、専用施設を設けたり、totoの援助を受けて運営するようになったりと様々な活動を行いながら現在に至っています。

活動としては、エアロビクス・ヨーガ・太極拳・少年空手・キッズサッカー・卓球・チアダンス・英語教室・ペン字教室等多種に渡っています。
児童向けのものもありますが、ほとんどが年齢・性別を問わずだれでも参加ができる教室となっており、地域コミュニティ形成の場として機能する可能性を持つとなっています。

       

左がヨーガ、右がキッズサッカーの写真です。


こうした場でできた地域内のコミュニティが地域の活性化に良い影響を与えていくと思います。


<参考HP(写真も含む)>
「徳島スポーツクラブ・カバロス」 http://www1.ocn.ne.jp/~caballos/indextfc.htm

2011年7月3日日曜日

総合型地域スポーツクラブ 実例

今回は、総合型地域スポーツクラブを利用した地域活性化の実例を書いていきたいと思います。

前回のブログで書きましたが、総合型地域スポーツクラブによる地域活性化を進めていくキーワードとして「新しいコミュニティの形成」というものがありました。
そこで、そのコミュニティ形成の場として「クラブハウス」を利用した神戸の「多聞台わくわくスポーツクラブ」について今回は書いていこうと思います。

何かを運営していくためにはその中心となる拠点地が必要です。クラブにおける拠点地が「クラブハウス」です。
しかし、その運営には資金が必要です。この資金集めが難しいためクラブの運営がうまくいかないケースが多々あるそうです。

そこで、この解決策の一例として挙げられるのが多聞台わくわくスポーツクラブが行ったクラブハウスの整備です。
このクラブはまずクラブハウスを絨毯敷きにして靴を脱いでくつろげるようにしました。そのため運動終わりにそこでストレッチをしたり、エクササイズをしたり、ビデオ観賞等もすることができるようになりました。さらにはキッチンやカウンターテーブル、カフェチェアー等の設置を行うことでより快適なクラブハウスとなりました。
これらの整備によって会員たちの間でこのような快適な環境をこれからも維持してほしい、そのためならクラブ会費を出そうという意見が増え始め、運営費の安定徴収につながったそうです。
ちょっとした変化で意識は変わるものなのですね。


いろいろと書きましたが、ここからが本題です。
私が注目したのはクラブハウスを利用した「新しいコミュニティの形成」です。


快適なクラブハウスを作ったことによって多くの人々がそこを利用するようになりました。
スポーツをするとき以外で様々な人々と交流できる場を設けることができました。

開放スペースなのでいつでも利用することができます。
なので同じスポーツ教室を受講していない人とも交流する機会が生まれます。

クラブハウスからグラウンドが見えるため、他のスポーツ教室の様子もうかがえます。
そこから新しいスポーツへチャレンジしたいという気持ちが生まれ、異なる教室の人々との交流へとつながっていきます。


このようにクラブハウスを快適なものへと整備したことで、それまでとは違った「新しいコミュニティの形成」を図ることが可能となるのです。

まさに多聞台わくわくスポーツクラブにとっては一石二鳥の結果となったということです。
こういった地域内でのコミュニティ形成がまちづくりにいい影響を与えてくれるはずです。


<参考文献>
「地域を変えた 総合型地域スポーツクラブ」 著者:山口泰雄