2011年7月3日日曜日

総合型地域スポーツクラブ 実例

今回は、総合型地域スポーツクラブを利用した地域活性化の実例を書いていきたいと思います。

前回のブログで書きましたが、総合型地域スポーツクラブによる地域活性化を進めていくキーワードとして「新しいコミュニティの形成」というものがありました。
そこで、そのコミュニティ形成の場として「クラブハウス」を利用した神戸の「多聞台わくわくスポーツクラブ」について今回は書いていこうと思います。

何かを運営していくためにはその中心となる拠点地が必要です。クラブにおける拠点地が「クラブハウス」です。
しかし、その運営には資金が必要です。この資金集めが難しいためクラブの運営がうまくいかないケースが多々あるそうです。

そこで、この解決策の一例として挙げられるのが多聞台わくわくスポーツクラブが行ったクラブハウスの整備です。
このクラブはまずクラブハウスを絨毯敷きにして靴を脱いでくつろげるようにしました。そのため運動終わりにそこでストレッチをしたり、エクササイズをしたり、ビデオ観賞等もすることができるようになりました。さらにはキッチンやカウンターテーブル、カフェチェアー等の設置を行うことでより快適なクラブハウスとなりました。
これらの整備によって会員たちの間でこのような快適な環境をこれからも維持してほしい、そのためならクラブ会費を出そうという意見が増え始め、運営費の安定徴収につながったそうです。
ちょっとした変化で意識は変わるものなのですね。


いろいろと書きましたが、ここからが本題です。
私が注目したのはクラブハウスを利用した「新しいコミュニティの形成」です。


快適なクラブハウスを作ったことによって多くの人々がそこを利用するようになりました。
スポーツをするとき以外で様々な人々と交流できる場を設けることができました。

開放スペースなのでいつでも利用することができます。
なので同じスポーツ教室を受講していない人とも交流する機会が生まれます。

クラブハウスからグラウンドが見えるため、他のスポーツ教室の様子もうかがえます。
そこから新しいスポーツへチャレンジしたいという気持ちが生まれ、異なる教室の人々との交流へとつながっていきます。


このようにクラブハウスを快適なものへと整備したことで、それまでとは違った「新しいコミュニティの形成」を図ることが可能となるのです。

まさに多聞台わくわくスポーツクラブにとっては一石二鳥の結果となったということです。
こういった地域内でのコミュニティ形成がまちづくりにいい影響を与えてくれるはずです。


<参考文献>
「地域を変えた 総合型地域スポーツクラブ」 著者:山口泰雄

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